So-net無料ブログ作成

株式投資ってどういうこと? というセミナー [セミナー企画]

8月の下旬に、セミナーをアレンジしてくださる方があって、株式投資についてお話しすることになりました。メインタイトルは「株式投資ってどういうこと?」。1月にお話しした時と同じタイトルで、中心となるメッセージは同じですが、投資周りの話題を少し更新してお話しします。

株式投資についてお話ししたい、ということをずっと昔から考えているのですが、それをメインの生業にしようと思うと、短期志向の話をしなければなりません。そしてこの先3カ月や1年のうちに金利が上がるとか下がるとか、株式が10%上がるとか下がるとか、または上がる株はこれ!とかいう話をしなければなりません。お話したいのはそういうことじゃあない、というのは、このブログを読んでくださる方にはすでにお分かりだと思います。だから、どこかからお給料をいただくためにあくせく働くようなことをしなくてもよい身分になって、初めてこういう話をしているのです。

私がお話したいのは、株式市場の本来の姿投資というものの考え方についてです。株式市場でギャンブルするのはご自由にどうぞ、ですが、それは株式市場の姿のほんの一部であるということ。株式市場は経済の成り立ちに非常に重要な役割を担っているということ。ですから同時に株式投資家は、経済に重要な貢献をしているということ。また、株式には価値があるということ。その価値は企業とともに成長するということ。その成長の恩恵を、多くの投資家に享受してほしいということ。…

株式に投資するってどういうことかわかったうえで、投資信託を買おうと思うならばそれもよいと思います。でも、興味がおありなら、直接株式に投資する、ということも考えてみていただきたいですね。個人投資家として無理なく資産を運用するにはどうすればいいか、という話です。個人投資家にとって、投資信託はもちろん重要な投資商品です。でも、投信業界を長く見てきて思うのは、この業界が満足のいく水準まで良くなるのを待っていたら年を取っちゃう、ということ。老後は待ってくれませんからね。

(1月のセミナーについてはブログには載せていません。Facebookに写真がありますが。)

8月のセミナーにご関心のある方はこちら。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

パリ祭・フランス革命・歴史の蓋然性 [市場と経済色々]

7月14日といえばパリ祭。フランス革命の発端となったバスチーユ襲撃事件のあった日ですね。(我らベルばら世代にはお馴染みです。)

高校のころ、世界史の先生がこんなことをおっしゃいました。
「この日パリはものすごく蒸し暑かったんです。だからみんなイライラしてた。そうじゃなければ、バスチーユを襲撃しようなんて、思わなかったかもしれないんです。そうしたら、フランス革命も起こらなかったかもしれないの。こういうのが歴史の蓋然性ね。」と。
私は「蓋然性」という聞きなれぬ言葉に少々面食らって、その時はピンと来たというよりは、ちょっとおもしろい、というぐらいに思ったという覚えがあります。

長じて資産運用にかかわるようになり、リスクとどう付き合うかという課題と日々向き合うようになって、よくこの言葉を思い出すのです。将来を予想するというのは、もっと正確には、将来「起こり得ること」を予想しているのです。そしてリスク管理するということは、その起こり得る確率を想定することなのです。

あのフランス革命でさえも、起こる前は、蓋然性に過ぎなかった。つまり何%かの確率で起こり得る事象のひとつに過ぎなかったのです。学校で習う歴史的な出来事は、あたかも必然的に起きたかのような錯覚とともに記憶されますが、実はどれも、起こらなかったかもしれないことばかり。誰かが気まぐれでとった行動が、大きく歴史を変えることもあるわけです。それを「クレオパトラの鼻」と表現することもあるのでしょうが。

日々生じている市場での出来事も、常に理由があって必然的に起きたように解説されます。しかしどの出来事も、起こらなかったかもしれないのです。起こるか起こらないかわからない、そのことを「リスク」というのですね。そしてそもそも「金融」というのは、そうした「リスクに値段をつける作業」と言っていいのではないでしょうか。

毎年7月14日が来ると、改めてこうしたことを思い返すのです。歴史の蓋然性について語ってくださった恩師は、今も御年九十三でご健在です。


似たようなことを最近書いていました。→ リスクと確率

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

6月28日 シーズン最後は地味な倉庫会社 [株主総会]

シーズン最後は「ヤマタネ」という倉庫会社。自分のポートフォリオでは比較的新顔だ。1924年創業というから、もう100年近い老舗で、数字を見る限り、特に成長しているような企業ではなさそう。全体に売上は減少しながらも、不採算案件を減らすことによって利益率は改善傾向、というのがここ数年の業績動向だ。ただ売上げの半分近くが、「コメの流通」という謂わば商社のような部門、残り半分は物流や情報サービスや不動産賃貸で、利益率の水準が全然違う。コメの流通というのは、どのくらい収益性を高められるものなんだろう。知識不足で何とも言えないが、投資対象としてはおおよそ魅力的な事業には見えない。

株主総会は、想像していたよりもずっと盛況だ。業績の勢いとは不釣り合いなぐらい。元社員と思しき株主に交じって、私のような単なる個人投資家らしき株主もちらほら。女性もいなくはない。事業報告・今後の展望とも、招集通知に載っていることを淡々と朗読して終わったが、株主質問は意外にも活発だ。

初めの質問者は、念入りに準備した書付を読み上げて質問。話の内容から、会社のOBとわかる。各種メディアで伝えられたことの詳細について質問している。取得した土地の活用計画であるとか、残業時間をどうするかとか、「プラットフォーム型ビジネス」についてとか、盛りだくさんだ。そして、株主からどんどん意見の出るような株主総会になるよう工夫してほしいとの要望。なんと模範的な株主であることか。長年勤めあげた古巣への愛社精神なのだろう。

社長が回答する中で、自社の競争力をどう捉えているかが理解できたし、既存の事業だけを続けていてはいけないという問題意識が十分に伝わってきた。気になるコメの流通については、他社も苦労するコメの配送だから、他の食糧へ広げていくことができるんじゃないかという話。ぜひ形にしていただきたい。そのほか物流と不動産事業のシナジーを活かすとか、どちらもIoTの技術が不可欠になるとかいった展望が参考になった。

次は、PBRが大きく1を割っていることについてどう思うか、という質問。私から見れば答えは簡単。配当を倍にすればよい。配当性向低すぎ。社長からはこれといった回答はなかったが、さらに次の株主が、配当が少なすぎるのではないか、と質問。配当性向は30%あっていいと思うので検討・努力いたしますとのこと。配当性向は3割よりももう少し高くていいと思うけれど…。

その次は、「株主優待で貰うカレンダー、せっかくいい絵なのに印刷が雑だ」とのご意見。発言したのは、質疑応答の直前くらいにずい分と遅れて入ってきた女性、その堂々とした態度に社長もたじたじ。きっとこの方も長年勤めあげた方で、彼女からは若旦那の社長なんて鼻たれ小僧くらいに見えているのかもしれない。印刷は山種美術館に伝えるとして、次の株主の、「優待でヤマタネブランドのコメが欲しい」という要望には、これまでも検討した結果踏み切っていないのだとの回答。タダでさえあまり儲からないコメの流通なんだから、これ以上負担を強いるのはちょっと考え物、というのが私の感想。

地味な倉庫会社の、記念品が出るわけでもない、展示物があるわけでもない株主総会に、これだけ株主が集まって真剣な質疑応答があるというのはうれしい驚き。この先投資対象としてもっと魅力的な会社になればもっと嬉しい。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

6月27日 優雅なだけじゃない、DOWAホールディングス [株主総会]

自宅から会場まで徒歩圏だということもあり、都合がつく限りは出席している。関連会社でもある椿山荘(藤田観光)で過ごすひと時が楽しみであることも確か。その優雅な雰囲気は過去のレポートお読みいただくとして、今年は去年のようにおみやげハンターが目立たなかったのは良かった。おみやげ自体は例年通り配られたが、世間一般おみやげの配布が減っているので、もらうことだけを目的とした総会巡りは、もしかするとピークアウトしたのかもしれない。

DSC_0802.JPG

株主総会自体にそれほど盛り上がりはない。業績はおおまかに言えば横ばいで、目立った傾向も無かった。株主総会の後に事業説明会があると分かっているので、事業についての質問はあとで聞けばよいということもある。それでも長々と質問する株主がいて、少々うんざり。こういう株主は、質問したいんじゃなくて演説したいんだろう。議長から何度も「簡潔に」と注意されている。

総会後の事業説明会は、毎年テーマを絞ってプレゼンテーションが行われる。今年のテーマは金属加工だ。それだけじゃ何をやっているんだか分かりづらいが、素材メーカーというのはそういうもの。だからこうして説明を聴く価値がある。すると、製品が意外なところに使われていたりして、面白い発見もある。

さて、美味しい食事は供されるし、お菓子は持ち帰れるし、昨今の世間の風潮からは少し外れて見えるけれど、この株主総会に参加していると、コーポレート・ガバナンスとかインベスター・リレーションとかいう表現で表されることの在り方について、色々考えるようになる。こうした鷹揚な株主総会は、今どきの流行ではなかろうが、別に遅れた考えというわけではないと思う。

ここでは、プレゼンテーションに加え展示も豊富。帰り際には参加者がアンケートに色々と書き込んで帰る。株主の理解を深めるために真摯な努力をしている、まっとうな株主総会だ。食事も含めて、株主が家族でやってきて楽しむというのも悪くない。有名なウォーレン・バフェットの株主総会(バークシャー・ハザウェイ)だってそうやっている。多くの株主が元社員であると考えると、退職後の福利厚生の一環と考えてもいい。会場でのミニコンサートも、秋田の地元の若いミュージシャンに演奏の場を提供しているという意味で、地域に貢献する文化活動だ。

株主優待でもそうだけれど、個人株主に対する特典には、不公平だとか無駄な出費だとか、何かと批判が起きがちだ。そういう面もあるだろうが、批判するのは、概して機関投資家に近い立場に居る人間だろう。「社外」であるはずの取締役にいいお給料を払っていることに比べたら、自腹で事業報告を聞きに来る個人投資家に多少振る舞うくらい、どうということはない。株主の側も、食事だけ食べに来たりおみやげだけもらいに来たり、そういう品の無いことはやめてほしいけれども。

2016年の株主総会
2013年の株主総会
2009年の株主総会
2008年の株主総会

IMG_20170701_173615.jpg
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ: