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減配銘柄のレビュー [株式の個別銘柄]

ここしばらくで目立った減配の事例と言えば日産が思い浮かびますが、それ以上にひどかったのはローソンでした。常日頃、配当が増えるか減るかが一番の関心事であるべきだ、と申し上げていますので、この2件だけは振り返っておきましょう。

日産は昨年中に押し目買いをしていますが、この時の予想配当利回りは6.8%でした。この利回りの高さは、サステイナブルではありません。持続不可能。それはどういうことかと言えば、配当が減るか株価が上がるかしかないわけです。

買いの判断を振り返ってみると、あの時点から配当が半減すれば、6.8%だったものが3.4%になる。それだとちょっと低いけれど、減配幅がそこまでいかない可能性もあるだろうし、もし減配を免れれば超ラッキー、ということだったわけです。その後の経緯は特に良いこともなく、減配を免れることはできませんでした。結果、3割の減配。利回りは6.8%だったものが4.8%に収まりました。買値に対して、という意味です。

先々減配が続くようならば、予想外の悪化ということになるのでしょうが、とりあえずここまではよしとしましょう。日産を巡っては、新たなアライアンスの可能性も浮上してきたりして、業績など予想するだけ無駄に思えます。株価には特段楽観的な見通しも織り込まれていないようですから、当面放っておきましょう。

問題のローソンですが、こちらの減配は業績の悪化によるものというより、配当方針の変更です。これまでは気前よく、特に直近2期は利益のほとんどを配当に回してくれていたのですが、これを「150円を下限に、連結配当性向50%を基本方針」とすることにしたんだそうです。これをうけて、一株の配当は255円だったものが150円に減ると言っています。

配当方針を変えた理由は公表されていませんが、資金が必要になったということですから、思い当たるのは新しく始めた銀行業ですね。バランスシートを見ても、負債が大きく増えているのはそのためでしょう。そう考えると、全く予想できなかったわけでもありません。残念。

配当性向が高すぎると、潜在的には減配になりやすいわけですが、配当方針がこのように決まってしまったので、業績が回復しても、以前のような高い配当はなかなか望めなくなってしまいました。株価もそれなりに下がりましたが、配当利回りは3%に届きません。それでも低くはありませんが、新たに始めた銀行業が、株主に貢献してくれるのはいつになるのでしょうね。


ローソン銀行開業
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景気対策って必要? [市場と経済色々]

雑感の連投です。

昨日は「雇用」が変革の原動力になるんじゃないかと書きましたが、変革、というか、根っから考え方変えた方が良いんじゃないかと思っているものに、景気対策、というのがあります。景気が悪くなると、金利を下げたり公共事業を起こしたりして、経済にお金が回るように仕向けます。お金が回ったところに経済活動が起き、そこでまた価値が生み出されて豊かさが回復する、ということになるわけです。政策はきっかけを与えたり資金的にバックアップしたりする、それによって「ビジネスを援ける」のが景気対策です。

ビジネスは資本主義のルールで回っています。だから景気対策も、基本的に資本主義のルールに則っています。この資本主義というものの性格についてここ何十年の経験から分かったことは、放っておくと際限なく格差が広がる、ということではなかったかと思うのです。ちょっと前のピケティ・ブームはそういうことだったでしょう?

それは景気対策を打つに際しても同じではないでしょうか。金融を緩めれば弱い経済主体も助かりますが、それ以上に強いものがメリットを享受している可能性は高いと思います。特に過去20余年の日本をみれば、金利が低くても安全なところへより多くのお金が流れていたとしても、驚くにはあたりません。これを繰り返していれば、強いものがより強くなるでしょう。

また景気対策というものは、景気の下振れをなくそうというのが基本の発想でしょうが、そうするとじり貧のビジネスでも、じっと我慢していると乗り切れてしまうことになります。稼働しない資産でも、稼働しないまま生き延びてしまいます。バブルの教訓と言えば聞こえはいいけれど、資産の価格が下がることに対する警戒感があまりにも強ければ、新規に参入するものは資産を手に入れるチャンスに巡り合えません。

景気が悪くなる時は悪くなるに任せ、資産を持つ経済主体が「もう耐えられない」と言って資産を手放す、という状態が起きる方がむしろ健全なのではないでしょうか。そうやって、「持てる者」から「持たざる新規参入者」へ資産が渡っていくことが、経済を成長させるのではないでしょうか。

政策の出番はビジネスの後ろ盾ではなく、景気の悪化で零れ落ちる弱者の救済に徹するのがよいように思います。景気対策というより福祉政策です。景気対策は要らぬ、などというと世間には必ず、家業が潰れて首を吊る人間が出てもいいのか、というような反応をする人がいます。でも、弱者は結局弱者です。そうであれば、直接困っているところに援助が届くようにして、格差ができるだけ広がらないようにした方が良いのではありませんか。

資本主義は優れたシステムですが、その弱点がはっきりしてきている以上、それを克服する努力をした方がよいと思うのです。ビジネスを援けるのは「産業政策」として、産業の将来性まで合わせて考慮しながらやればよいことです。

政治力学を考えれば、こんな主張が通るとはとても思えませんが、政策にかかわる人たちには、公的な資金を非効率にばらまいて経済格差を拡大することに貢献しているのかもしれない、という発想を少しでも持ってほしいと思う次第です。

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