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貿易戦争?どのていど悲観すればいいのか [市場と経済色々]

世界的に株式市場は、年明け以来何となく順調に戻して来ています。米中貿易戦争か、すわ一大事、とばかりに年末辺りは急落したものの、悲観のし過ぎを反省しているかたちです。何ごとも行き過ぎはいけませんが、景気の勢いも企業収益も下降気味で、やはり今のところ、あまり投資環境が明るいとは思えません。米中貿易戦争であるとか、冷戦の再来であるとか、今の時点ではそういった表現は大袈裟に過ぎるでしょうが、ベルリンの壁崩壊以来ひたすら進展してきたグローバリゼーションの流れに転機が訪れている、というのは大方の認めるところではないでしょうか。

信頼のなかったところに信頼が築かれ、物もお金も容易に東西の壁を超えるようになった90年代。それは中国の急成長を援け、一方世界は大いにその恩恵を受けたわけです。信用のあるなしがそのまま金利に現れるように、ビジネスというものは、信用があるかないかでかかるコストが大きく違ってくるものです。社会主義に覆われていた経済圏が資本主義を受け入れ、過去には信用できなかった相手が信用できるようになったことのインパクトは計り知れないものがあったに違いありません。

90年代は、株式市場も世界的に大幅な上昇を記録しました。主要市場でここに加われなかったのは、バブルの後始末に追われていた日本だけでしょう。2000年代に入ると中国はWTOに加わり、将来は資本主義・自由主義経済の仲間同士となるのが自然の成り行きのように思えました。だから中国は基本的に信頼できる相手という前提で、90年代以降の経済は進展してきたはずです。しかし今やその前提は崩れ、信用は所与のものではなくなってしまったようです。

貿易交渉が順調に進展すれば、行き過ぎが修正されたり緊張緩和が図られたりして、ビジネスの条件は改善するでしょう。しかし、歴史の流れが再び向きを変えるということにはならないのだと思います。過去のようなグローバリゼーションの進展は、もう見られないのかもしれません。それを誰もが感じるようになったのは、多分アメリカの大統領がトランプ氏に替わったころからでしょう。しかし実は、リーマンショック辺りを機に変化は既に始まっていた、という記事を、先月の英エコノミスト誌で見ました。(1月26日号「Slowbalization」)

それによると、GDP比で見た貿易額や国境をまたぐ投資額・融資額は2008年に頭打ちとなっています。急激に伸びてきた中間財の輸入額、多国籍企業が海外で稼ぐ収益などもそうです。それまで企業が構築してきた国際的なサプライチェーンの活動は、2008年までにピークアウトしていたということでしょう。人々の往来や小包のやり取りは伸び続けているということですから、国境をこえた個人の消費行動は、まだ勢いがあるようです。

株式市場を振り返ってみると、日本以外ほとんどの市場が上昇した90年代に対し、2000年以降、特にリーマンショック以降のパフォーマンスは、ネット世界のリーディング企業を擁する米国と、統合されたユーロの恩恵を一身に集めた形となったドイツが突出して見えます。リーマンショック前のピークをしっかり超えているという意味では日本も健闘してはいますね。

GlobalizationがSlowbalizationに、ということなので、今のところ逆行しているわけではないのでしょう。そして最終的な消費者は世界中から物を買い、海外旅行をする、という傾向を今も続けています。これから観光大国を目指し、働き手も海外から来てもらおうとしている日本も、まさにその流れの中にいます。世界中の国際関係がギスギスして感じられるなかで、経済の長期展望もつい弱気に傾いてしまいますが、グローバリゼーションが止まってしまったのか、形を変えて進展しているのか、それは表現の仕方の違いなのかもしれません。あまり悲観に傾きすぎぬよう自戒しつつ。

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超ハイリスク・ハイリターンな成長株 [株式の個別銘柄]

株式市場では「サンバイオ」株が昨日まで4日連続ストップ安、今日も下げて、その間だけで株価は4分の1ぐらいになってしまいました。凄いですね。この値動きを見て心臓がバクバクしてしまう人は、やっぱり買わないほうがいいですね、こういう純粋に成長期待のみで株価の形成されている銘柄は。

では、こういう極端なほど乱高下する成長株は、単なるギャンブルの対象なのでしょうか。「投資価値」についてはどう考えればよいのでしょうか。

周知のとおり、この会社は「夢の薬」を開発しているといいます。製品はまだできていないので、どこから売り上げが来るのかよく分かりませんが、とにかく製品ができるまでは赤字が続きます。でも首尾よく開発が成功すれば、莫大な利益が手に入るはず、という状態の銘柄です。

手元の四季報で財務情報を眺めますと、総資産は147億円、自己資本は107億円、有利子負債は27億円。これだけ見れば、悪くないですね。自己資本に対して負債は多くないし、それほど危ない会社には見えません。この107億円の自己資本が、このままでいくと毎期30億円とか40億円とかいうペースで減っていくわけです。開発に成功すると期待されている限り、開発費が足りなくなればまた調達することになるのでしょうが、今ある自己資本で3年くらいは持つことになります。

今日の2600円近辺という株価の水準は、急上昇の始まる前、あまり株価の動いていなかった2018年前半の水準も下回っています。今日はようやく売買もできているようですし、当面はこの辺で落ち着くのかもしれません。この株価で計算すると、時価総額は1290億円くらいになります。147億円という総資産、107億円という純資産(自己資本)に、1290億円というお値段がついているわけです。倍率にすれば総資産の8.7倍、純資産の12倍です。

これを高いと感じるか高くないと感じるか、それはひとえに、薬の開発の成功をどの程度信じられるかに依るわけです。この先どのくらい時間がかかるかにもよりますが、そこそこ現実的な評価のようにも見えます。

いずれにしても、開発が上手くいくかどうかが全てを決する、超ハイリスク・ハイリターンであることには変わりありません。こういう銘柄は、ゼロになってしまう可能性まで想定して心の準備をしておけば、そう悪い投資ではないとも言えます。株価が上がる時のスケールも、桁違いに大きいでしょうからね。そんな可能性がちょっとでもあるなら買わなきゃ損、という投資家がいても不思議ではありません。ただ辛抱強くなければ投資はやめた方がいいでしょうね。なにしろ製品はまだできていないのですから。

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業績に問題はないはずなのに・・・星野リゾートREIT [株主総会]

総会の雰囲気にちょっとびっくり

昨日出席した「投資主総会」では、議事進行役の力量というものをつくづく考えさせられました。投資対象そのものが悪いとも思えないのに、会場の雰囲気は険悪になるばかり。すぐにでも売りたくなるような総会になってしまったのです。

星野リゾート・リート投資法人。結論を先に言っておくと、私の眼には「買わない理由のない銘柄」と映ります。有望なマーケット。業界内の好ポジション。分配金は連続増額、5年で倍近くになっている。財務上も特に問題ない。それで分配金の利回り4.8%です。事前に険悪な総会など予想できませんでした。

招集案内は非常に薄くて、法令の変更に合わせた定款の変更と、任期満了の役員の再任を諮るという、決議事項としてはごく一般的なパターン。質疑応答は決議事項に関することだけとのことだったので、あっという間に終わるのかと思いきや、よくこんなに聞くことあるな、というくらい質問が続きました。

役員が全く証券を保有していないことについてとか、定款変更の主旨についてとか、監督役員は兼務が多すぎじゃないのかとか、特に質問が変なわけじゃありませんが、途中から監督役員についての質問が増えてきて、彼らの資質に問題があるような印象が生じてしまったのです。

当然私には彼らがどういう人たちかという特別な情報はありませんが、投資法人ってそもそも器であって、その監督役員は器がきちんとしているか監督する役のはずなんです。それが、不動産の素人じゃないのか、それは問題じゃないのか、過去に監督していた投資法人に問題があったんじゃないか、といった質問になってきて、不適切な役員を糾弾する、みたいな雰囲気になってしまいました。

投資法人の監督役員って不動産の目利きである必要はないと思うし、兼務が多いのもわりと普通だと思うんですね。だからそういう説明をして疑念を晴らさなくちゃいけなかったのです。出席していた投資家の方からも、その後そういう指摘がありました。皆さん誤解なさってるようだから、投資法人の仕組みを説明したほうがいい、と。 

詰まるところ、議事進行を担った執行役員の力量不足でしょう。終止台本読みなのです。質問に対する回答も、想定問答集の該当箇所を読んでます、という話しかたで、話している内容が相手に伝わらない、というのはこういうことなのでしょう。とにかく余計なことは言わないように、という態度に見えました。必要なところでは毅然とした対応をすべきなのに、あれでは聞いている方も不安になってしまいます。

証券の値段が上がらないのは何故ですか、どうなってるんですか、というよくあるクレームまがいの株主質問がここでも出て、雰囲気の険悪化にまた一役買っていましたが、業績がいいんだから何もひるむことはないんですよね。皆さんのような目の効く投資家が日本にはまだ少ないということでしょう、とか答えておけばいいのではないでしょうか。

議事は険悪なまま進み、採決となりましたが、なんだか拍手していない人が多かったように思います。拍手する気分にならないぐらい雰囲気が悪かったことは確かです。するとまた、こんな拍手で採決していいのかとか、色んな声が上がってクレーム大会になってしまい、ほうほうの体で最後までたどり着いたという印象。

険悪な空気は運用状況の報告会が始まっても続き、もう「文句の一つも言わなきゃ損だ」とでも言わんばかりです。早く報告聞きましょうよ、と声を上げようかと思ったぐらい。別に業績が悪いわけでもなく、スキャンダルを抱えているわけでもないのに、雰囲気悪すぎです。それでも無事運用状況の報告が始まり、そのうち場の空気も治まりました。

あの険悪な空気は、「イジメ」の空気と同じ性質のものだったと思います。今回の進行を担った執行役員、子どもの頃いじめられっ子だったとか?その場にいると、さしたる理由もないのにだんだんといじめに加担してしまう。それが当然のようにその場の空気に飲み込まれてしまうんですね。恐ろしいものです。

本題の運用状況報告

さて、本題だったはずの運用状況の説明、特筆すべきことはそれほどありません。過去5年でファンドの規模も順調に拡大し、それに伴って資金調達も楽になり、それが外部成長を援けるという好循環にあるように見えます。

昨年は北海道や関西・中国地方など自然災害が多くて損失も出ましたが、自然相手では如何ともし難いでしょう。大阪のハイアットが良くないとか旭川の新規物件が良くないとか発言している投資主がいらっしゃいましたが、個々にはそういうものもあるのかもしれません。そこまで細かく見ていませんけれども。

外国人客の利用は全体の平均で2割ほど。特に高級リゾートの「星のや」に多い。温泉旅館の「界」はまだ1割ぐらいで、今後伸ばせそう。インバウンド客は、曜日や季節の凸凹を埋めてくれるありがたい存在だそうです。

Q&Aで、利益相反が起きないのか、という指摘がありました。つまり星野リゾートが切り捨てたい物件を押し付けられることはないのか、という意味。仕組みからするとその可能性はあるわけですが、そこは星野リゾート全体に対する信頼の問題というしかないのでしょうね。不動産業のグループでREITを持っているところは、同じ事情を抱えていると思います。

星野リゾートになる前の星野温泉から利用しているという投資主の発言もありました。非常にロイヤルなお客様、一番大事にすべき投資主ですね。彼女はあの「いじめの現場」をどう思って見ていたのでしょうか。

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久しぶりの株主総会はHIS [株主総会]

昨日は久しぶりの株主総会。HISは数年ぶり、確か2回目です。(前回のメモはこちら

よく講演会などで、演台の左右、目の高さにある透き通った板、あれ、プロンプターですよね?澤田社長が右側のプロンプターを見ながら話していると、その透明板のちょうど先に私の席があって、ずっと私の顔を見ているみたいにこっちからは見えるわけです。そんな、何となく落ち着かないような特等席で、昨日は聴いておりました。

終わった年度の業績は、順調と言ってよいと思います。連結範囲が増えているので表面上は大幅増収ですが、既存事業でも6%近く伸びてるようですね。増益率も為替差益・差損の影響を除けば2桁増益でしょう。

海外の旅行先は韓国が復調していると言ってましたね。欧州も良いというのは年末年始の曜日の並びがよかったとか、個人消費が強かったとか、そういうことなんでしょうか。ビデオによる事業報告では、海外中心に安全の確保や人材の教育に努めている、というアピールに力が入っていました。クオリティの向上ということですね。

株主質問で聞くまで知らなかったのですが、ブライダルツアーでちょっとした事件があったのですってね。ツアー開催の当日に、新築のチャペル(とホテル?)が完成しなかったとか。当事者は260組。代わりのツアーを用意しました、ということで、私も気がつかなかったということは、多分危機管理が上手く行ったのでしょう。

余談ですが、若いころNYからフランスへスキーに行った時のエピソードを思い出しました。大勢でアパートメントを一部屋借りるという形だったんですが、現地に着いてみたらその建物がどうしても見つからない。幸い現地の案内所に日本人スタッフがいて(さすがバブル期ですね)調べてもらったら、建物が建築中だった、ということがありました。世界の常識では珍しくないことなのかもしれません。

昨年、3カ月間の海外視察旅行に出かけたという澤田社長、その感想を質問されての回答。昔と今の旅行の違いはスマホの存在が大きい、と。スマホの利用がサービス開発の鍵、ということなのでしょう。それから、東欧の発展が印象に残ったとのこと。太陽光発電の関連施設も見て回ったようです。電力事業に対してもそこそこ意欲的。

何人かの株主が質問したのは統合型リゾート施設。例のカジノです。そのために定款に関連事業を加えてます。取り組みを質問されての回答は控え気味。まずは自治体が動かないと・・・と。でもやるとなったらちゃんと協力しますよ、当然メリットがあるし、というのがお答えでした。自治体にすれば、ハウステンボスのような絶好調のリゾート施設を地域に抱えながら手を上げないわけには行かないだろうし、HISにすれば当然期待に応えないわけには行かないということでしょう。

昨今は人手不足が深刻の度を増しているので、人材の採用に支障をきたしていないか聞いてみました。採用には困ってません、とのお答えでしたが、どうなんでしょうね。昔から人材の出入りが激しい企業ではないかと思われるので、状況の変化を感じないだけかもしれません。或いは人事的ノウハウが貯まっているのかもしれません。経験知というわけです。

「変なホテル」については、ホテル一軒あたり従業員何人で稼働できているのか聞きました。前回も似たようなこと聞いているんですね。その時は6人。今回も、予備人員含めて7人ですから実質は同じなのでしょう。安全のための規制などもあるでしょうから、減らせるだけ減らすというわけにも行かないのかもしれません。とはいえ、この事業は柱の一つになっていくという勢いが感じられます。都心部に新しく2軒オープンしたらしいので、是非一度泊まってみたいものです。

最後に質問した株主、お土産のカステラ、2本にしてくれないかなあ、というのはご愛敬。澤田さんは、2本はちょっとと言いながら、来年は「金のカステラ」にしてもいいかな、なんておっしゃってましたが。

ところで、株主総会の部屋の隣に、相談センターのような場を設けていました。これはNTTドコモにもありましたが、一種のクレーム対策なんでしょうか。消費者相手のサービス業では、株主質問にクレームが混じるって、割とよくあることでしょうからね。総会の場でクレームが出たら、終わってから隣で伺います、と言えるわけです。今日は特に出番はありませんでした。

→2017年の株主総会



タグ:株主総会 HIS
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資産運用は百人百様 [投資スタイル]

資産運用について語る時に私がいつも言うことですが、投資や資産運用の仕方に「正しい」「正しくない」というのはありません。個人の事情や考え方の違いによって、投資も資産運用も千差万別でいいのです。

昨今資産運用についてある程度学んでいる人は、幅広く投資するインデックスなどの投資信託を主に、そして付け足し程度に個別銘柄を持つのがよい、と教わっているのではないでしょうか。株式投資に興味がない、時間を割きたくないという多くの人には、インデックスを中心に資産を構成するのが賢明な方法だと私も思います。でもそこで確認しておきたいのは、それが正しくてそれ以外はダメな運用法、というわけではないということです。

私自身は日本の個別株を中心に保有していて、外貨資産の比率はかなり低く、債券は、特に国内についてはほとんど持っていません。こうした資産配分は、多分教科書的なやり方からはかけ離れているかもしれません。しかし私はそれなりに考えて、十分な理由があって、こうした資産配分にしているわけです。

日本株について投資信託を買わないのは、自分でできることを他人に手数料を払ってやってもらうのは合理的ではないし面白くもないからです。外貨資産が少ないのは、外貨を持つということが、それだけで十分に大きなリスクだと考えるからです。時価総額比率に従って日本株の配分を8%にする、などということは全く考えません。過去にはほとんど米国株しか持っていなかったこともありますが、今は日本株にも十分保有するに値する企業がたくさんあります。債券にしても、内外の利回り格差はかつてに比べると魅力的ではなくなりました。

インデックス投信の類は、マーケットが急に動いて銘柄選択する余裕がない時や、自分で銘柄選択できない海外のマーケットを買う時に少しだけ利用します。どうしてもインデックスを買うと、本来持っていたくない銘柄の方が、持っていたいと思うような銘柄よりも多くなってしまうからです。

今日ここでは、自分の資産は自分に合った方法で運用すればいい、と言いたいだけなので、資産配分の話はまた別の機会に。個別銘柄に投資することは、別に時代遅れな運用方法でもないし、必ずしも効率の悪い運用というわけでもありません。興味があるかないか、ある程度時間を割けるかどうか、そしてリスクをとる余裕があるかどうか、それだけの問題です。大切なのは、どんな方法でもちゃんとリスクが管理できていること。こうしたことがクリアできる方は、ぜひ株式市場に参加していただきたいものです。

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伝説のチャンピオン [株式投資色々]

今年最後の1日です。もうマーケットもお休みですから、今日は肩の力を抜いて、イマドキの話題で。

今話題の、と言えば、社会現象にさえなっている映画、「ボヘミアン・ラプソディー」。私も、この世代としては見ないわけにはいくまい、ということで、遅ればせながら鑑賞してまいりました。当時熱心なファンということはありませんでしたが、「ボヘミアン・ラプソディー」という曲には度肝を抜かれたものです。なんと今も家の棚にシングルレコードがあります。

これからご覧になる人もあるでしょうから、映画の中身については語りませんが、終章のライブで「伝説のチャンピオン」を歌う場面があります。その歌詞の中に「No time for losers」というくだりがあって、過去のプロデューサーのひとりがチラリと画面に映るのですね。その人物は、ボヘミアン・ラプソディーのシングルカットを認めようとしなかった人物です。少しのリスクをとらなかったために、大きな果実を取り損ねたのです。

その時私の脳裏には、投資すればよかったのに、または売らなければよかったのに、逃してしまった大きな魚の名前がいくつか通り過ぎたのでした。過去の株式投資での失敗として思い浮かぶのは、ほとんどがこうしたものです。買って損したことはほとんど忘れてしまっていますが、「買えばよかった」「売らなきゃよかった」は忘れません。なぜならそういう銘柄は大きく育って、いつでも私の目に入るところにあるからです。そしてその金額も、投資するはずだった金額の何倍にもなっているからです。

これから株式投資を始めようという人は、買ったものが下がるのは怖い、と思っていることでしょう。でも考えようによっては、それはたいした「損」ではないのです。全財産を賭けるようなことさえしなければ、という条件付きですけれど。

ところで、ネット検索してみると、実際はボヘミアン・ラプソディーのシングルカットを巡る移籍という事実は無いようですね。ある程度フィクションを織り交ぜた映画ということなのでしょう。

それでは皆さま、良いお年を。

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落ちてくるナイフを掴む [投資スタイル]

今日は(正確には昨日ですね。日付が変わってしまいました)三連休明け、株式市場は暴落に近い下げを演じました。
今朝のCS放送では、配当利回りに注目しましょう、といった話をやっていましたが、テレビの類は相場が悪くなると配当の話をするんですね。でも本当は、相場が良くても悪くても配当に注目していてください。配当をもらうために投資するのは基本のひとつだからです。そしてもし配当が増え続けるならば、それは優秀な企業だからです。

相場は本格的に悪くなってきました。まだ下がるかもしれない、とは思うものの、今日は何銘柄か買いました。もっと安く買えればもちろんその方がいいけれど、この配当利回りなら十分かな、と思う銘柄を選んでいれば、それ以上の贅沢をする必要はありません。今日の投資で、私の来年の年俸はまた何万円か増えたわけです。買った銘柄の配当収入のことです。

4%台半ば以上の配当利回りが得られる銘柄は数多いので目移りしますが、日産の7%近くというのは、やはりちょっと異常値という気がします。会社で異常なことが起きているのだから当然とも言えますが、異常なものはそのうち正常に向けて修正されるでしょう。

修正される道筋は2つ、配当が減るか株価が上がるかしかありません。日産に限らず、配当利回りが高すぎると思う銘柄を選ぶならば、考えるべきことは同じです。「配当は減るだろうか?」・・・日産がどうなるか予想しようなどというのは時間の無駄かもしれませんが、「配当が減るか?」に絞って考えると、必ずしもその確率は高くないように思います。それに、少しぐらい配当が減ってもまだ十分高いでしょう。

その他にも、設備投資関連を一つ、レジャー産業から一つ選択しました。電話会社もいいと思いますが、料金を下げるという話もありますし、ソフトバンクがあれだけの額出てきているので、急ぐことはないという判断。

繰り返しますが、まだ下がるかもしれないけれど、だから買わない、という結論には必ずしもなりません。底がどこかという予想は難しいというのもそうですし、本当に底が近いと思う時に、自分は株価を見ている暇があるとは限りません。毎日こればかりやっているプロとは違いますから。

「落ちてくるナイフをつかむな」などと言いますが、つかんでもいいんです。今日の時点で配当利回りが十分高くて、今後配当が減り続けるような事態が予想されないならば、株価がまだ下がってもまた戻ってきます。まだ下がっても、売らなければ損ではなくて評価損にすぎません。プロではないのですから、誰にも評価損を公開するわけではありません。落ちてくるナイフを、分厚い手袋でもしてつかめばよいのです。


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ゴーン氏の逮捕劇、日産の株主としては・・・ [株式の個別銘柄]

日産について、やはりひと言ぐらいは書いておきましょう。私は特別な情報を持っているわけではないし、取り立てて詳しく調べているわけでもありません。普通のニュースメディアで読んだり聴いたりしているだけです。だから、有罪か無罪か、逮捕が正しいのかそうではないのか、といった議論はやめておきます。それを判断するに足る資料も知見も持ち合わせないからです。ただ、株主として何を思うのか、感想を書くにとどめます。

私が日産株を保有しているのは、日産が日本の会社だからではありません。日産がまともな車を作って売って利益を上げて配当を支払ってくれるからです。これはこれまでにも何度も書いていることですが、配当をもらうために投資するのは株式投資の王道で、銘柄を保有したら、心配しなくちゃならないのはその配当が減ることだけです。ですから、今回の事件が業績の悪化などを通じて減配につながるかどうか、それだけが心配、ということになります。

残念ながら今の時点で、先を見通すのは困難です。まあ急に車が売れなくなるようなことはないとは思いますが、社内のモラルが激しく落ちて各方面にトラブルが発生するとか、ルノーやフランス政府と大喧嘩になって株主の権利に負の影響が及ぶとか、悪いシナリオは色々と想像できます。でもできるのはそこまで。はっきり言って全然分かりません。

ただ少なくとも私は株主として、ゴーン氏を追い出そうとしている経営陣を、あまり応援する気にはなれません。彼らの思うとおりになってルノーの支配から脱し、それで経営が良くなる保証は何もありません。今回の逮捕劇、今のところ真相が分からないながらも、強い違和感を覚えます。そのシナリオを描いた人々を信用しろと言われても、戸惑うしかないでしょう。

ルノーという会社も、自分たちはフランスの魂だ、などと言っているんじゃ、とてもよい経営ができるとは思えないけれど、日産の株主として、日産が高い配当を出し続けるように適度のプレッシャーをかけ続けてくれる、という状態が、株主としては望ましいわけです。必要以上に日産を支配しようなどとは考えず、おとなしく株主をやっていてくれれば、一株主としてはありがたいのです。

タグ:日産
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ローソン銀行開業 [株式の個別銘柄]

ローソンが今週から銀行を開業したとのことです。これで株価が動くなどという話は全く無いのでしょうね。少なくとも、この話を聞いてローソン株に投資したくなる投資家は、かなり珍しい類だと思います。

金融がフィンテックだ、デジタライゼーションだ、と騒いでいる時代に、今さらATMで銀行を始めるって、誰が聞いても時代遅れ感が否めません。それに加えて本業も減速気味。振り返ってみると、株価はピークを付けた2016年の初めから、ずっと右肩下がりです。まったくもうパッとしない感じですね。

この銀行業参入について、あれこれ記事を読んだり、つらつらと考えを巡らせたりしているのですが、このところだんだんこの判断の背景が見えてきているようにも思います。日本の商社のなかでも金融の雄を自認する(と思われる)、あの三菱商事がやっていることですから、何らかの勝算があってやっているのだろうとは思うのですけれど。

小売り系の銀行はセブン銀行とイオン銀行が、すでに大手としてシェアを持っていますけれど、このマーケットが本当に斜陽なのか、という話です。儲からないけど顧客サービスとしてやってます、というならばあまり評価はできませんが、将来はそうでもないかもしれません。

ゲームのルールがガラッと変わってしまいそうな産業の一つに、この金融業も含まれるということにはそれほど異論はないでしょう。そんな中で、消費者相手の小口の決済って、将来は小売業が担っていくのかな、というふうにも思えます。よく考えてみれば、消費者向けサービスって、特に銀行が得意な分野ではありません。体質的に規制業種で、消費者の気持ちが分かる産業というわけでは全然ありませんからね。

では小売業の方に参入するメリットがあるかというと、あると思わざるを得ません。昨今フィンテックがすごい!と騒いでいることの第一は、購買行動のデータが得られる、それを分析してビジネスに活かせる、ということですよね。消費者の購買行動についてデータが欲しいのは、銀行よりもむしろ小売業だと思うからです。小売業が欲しがらないようなデータしか得られないのであれば、そもそもフィンテックなんてたいしたことない、ということになりませんか?

金融業のうち「消費者向けの決済」という塊を小売業が担当するのであれば、そこをイオンセブンだけにやらせておくのは許せない、と自分が三菱商事の経営者なら、思うと思うんです。そこで子会社ローソンの出番、ということでしょう。

今さっき書きましたが、フィンテックがすごい、という話は、一番大きなインセンティブはビッグデータ、ということだと私は理解しているんですが、どうなんでしょう? 少なくとも、消費者の利便性が一番、ということは無いと思います。そりゃ、キャッシュレス決済は便利でないことは無いけれど、大騒ぎするようなもんではありません。私は今でも、小規模な小売店以外どこでも気軽にクレジットカードを使いますし、所謂交通系のカードも使います。それがスマホになったら格段に便利になるかというと、限界効用はたいしたことありません。

それに、あまりに便利になるということは、簡単に盗まれるということでもあります。クレジットカードは一応カード会社を信頼してセキュリティーを確保しているわけですが、スマホでピッとやるだけで、どんどん自分の口座から落ちていくという状態は、恐ろしいものがあります。

小規模な小売業者にとっても、ほとんどメリットはない。ただ、QRコードを一枚プリントアウトして店頭に貼るだけでいいのならやってもいい、ということだと思います。日本はガラパゴス化がお得意ですし、日本人は形のあるものが好きですから、世界で一番長く現金が流通し続けるかもしれません。

話題が本題から逸れましたが、ローソンの銀行業参入は、それなりに筋が通っているという話です。それでどのくらい稼げるか、というところまでは分かりません。なにしろゲームのルールが変わるんです。予想は困難を極めます。

そんな時こそバリュー投資ローソンはそんなわけで、小売り大手の中でも嫌われてます。事業再編で話題をさらったユニー・ファミリーマート、本業が好調なセブン&アイイオンは可もなく不可もないと思うけれど、イオン銀行がつい最近、消費者向けサービスランキングでトップになってましたね。

株価については、イオンはたいした業績でもないのにものすごく高いですね。ファミリーマートもそうです。業績がいいのかどうなのか、合併のせいではっきり言ってよく分かりません。セブン&アイは、総合的に考えるとそう高くも無いのですが、配当を十分に払ってくれません。配当性向低すぎると思います。

ローソンは、嫌われてる分安くなっています。減益なので、すごく安いとまでは言いきれませんが、配当利回りは3.7%。ゲームのルールが変わった後のことなんて分からない、と諦めて、配当をもらって満足していましょう。業績の悪化は少々心配ですけれど。


今年の株主総会メモ、ご参考まで。

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先週は株価が大きく変動したので [投資スタイル]

相場の話題で書くのは年にほんの数回ですが、先週は株価が結構大きく変動しましたので、一応反応しておきます。

前回同じようなことを書いたのは、2月に株価が大きく下落した時です。(「株式市場が大変なんですって?」2018年2月24日) 短期間に大幅に下げたのは確かですが、その時と同じように今回も、5年や10年といった期間で見れば、どこが下がってるの? というレベルの話です。だから良いと思うか、だからダメだと思うかは、それこそが見解の違いです。「上昇トレンドは崩れていない、まだまだ買える」なのか、「まだ下がったうちに入らない、もっと下がるから買わないほうがいい」なのか、株価だけ見ていても何とも言えません。

さらに溯ること3ヶ月、昨年11月に日本株が高値を付けた時のブログ(「25年来の高値」2017年11月13日)を見ると、そこで考えるべきは、景気がまだ長持ちするのか早晩ピークが訪れるのかである、というようなことを書いています。自分はエコノミストじゃないので、景気が案外長持ちすると言っているエコノミストの見解を紹介していました。そのうえで、ここからでも買える銘柄は色々とある、でも自分は持っている銘柄で高すぎるものもあるので、売り中心の思考かな、と書いたのでした。

現時点で同じように「景気のピークは近いのか遠いのか」と聞かれたら昨年と違って、景気にとっての不安要素はかなり増えている、ということになるでしょう。景気の予想をするつもりはありませんが、元々の景気サイクルに加え、米中貿易摩擦は影響が早晩出てきそうに思えます。株式市場を取り巻く環境は、悪化していると言わざるを得ませんね。

ただ景気敏感と言われるセクターの株価は、実はもうとっくに調整しているんです。典型は、1年前にはみんな大好きだったロボット関連の機械株。今年に入ってからはずっと下げ続けています。それだけではなく、いわゆる優良株、長きにわたってよいパフォーマンスを上げているような企業ですね、そういった銘柄も、昨年末あたりをピークに下げているものが多いようです

振り返ってみれば、今年の日本株市場は、実質よりも話題性で上がっていたということでしょうか。セクターとして上昇が目立ったのは薬品ですが、話題性があって元々割高だったものがさらに割高になった、というふうに見えます。そういう意味でも、あまり質の良い相場ではなかったとも言えそうですね。

そんなわけですから、案外優良な銘柄で、安くなっているものもありそうです。市場をとり巻く環境は厳しいと言いながら、むしろ買う銘柄を探すべきなのかもしれません。いつも言っていることですが、銘柄選択は配当が基本。今みたいに相場が悪くなってくると、急に配当利回りで云々、という話が増えてきますが、市場環境が良い時も悪い時も、長期投資は配当を見て買うのが基本です。

銘柄選択について書いた過去のブログ記事です。
「私流 株式投資」
「実際に銘柄を選ぶ時」

スマホからはこれらのページに行かれないかもしれません。技術的な欠陥らしく、プロバイダーにはクレームしたのですが、直らないというばかり。So-netはやる気が無いのでしょうかね。
それでも引っ越しするのが面倒で続けています。
スマホの方は、「カテゴリー別」→ 「投資スタイル」で探していただくと見つかります。
そこまでして読んでいただけたら感謝感激。
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